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Instisute of Human Development

TEL. 077-524-9387

〒520-0052 滋賀県大津市朝日が丘1-4-39 梅田ビル3階

人間発達講座 自分づくりを生きる わたし

第2回気持ちをかさねる

 今回のテーマは「気持ちをかさねる」です。子どもの他者(周囲)との関わりの変化を、1歳半くらいから幼児期を中心に事例や実践を交えて学びます。そして、これまで「集団」「なかま」という言葉で考えてきたことの本質は何か、求められていることや課題を考え合う機会になればと思います。
 人はひとりぼっちでは生きることはできません。でも、おとなと子ども、子ども同志、同僚など、現場の中で気持ちをかさねてつながっていくことは、案外難しいものなのかもしれません。子どもたちも私たちも、やわらかく気持ちをかさねてつながっていけるようになりたい。
 みなさんのご参加をお待ちしています。

講義内容

基調報告
発達保障の課題2020 人間発達研究所 
第1講義
幼児期前半の発達とつながりを求める気持ちのかさなり

   木下孝司さん(神戸大学教授)

 幼児期前半において,子どもの内面世界は広がり,かけがえない自分を感じていきます。そのプロセスにおいて,他者とぶつかり合うこともありますが,自我の育ちにおいて他者の存在は不可欠であり,とりわけ子ども同士で,身体と心の両面でつながりを求める気持ちは自我を豊かに育みます。そのプロセスを追いながら,つながりを求める気持ちをかさねることが,「なかま」づくりの第一歩になることを考えてみたいと思います。
第2講義

気持ちをかさねる――4,5歳ごろの発達と集団づくり―― 

  服部敬子さん(京都府立大学)

 幼児期なかばごろから、何かをしながら、気になる友だちの行動や言葉にも注意を向けはじめます。友だちと「見て!」と言い合い、相手の行動をよく見ながら、調子を合わせたり教えてあげたりする姿もみられるようになります。うまく気持ちがかさねられないときのもどかしさを受けとめつつ、つながりを求める気持ちをくすぐり育むあそびや活動をどう仕掛けるか、4~5歳ごろの発達要求と「集団づくり」の観点から考えてみたいと思います。

第3講義

みんなではなせてうれしかった――5歳児クラスの子どもたち――

  上田隆也さん(所沢市公立保育園保育士)

 4歳児クラスの時から「話し合い活動」を大切にしてきた5歳児クラスの子どもたち。試行錯誤を重ね、子どもたちのものとなったリレー。そして、生きもの好きな子どもたちがザリガニをクラスで飼育することにしたところからはじまる発見、次々とおこる問題。明日に思いを馳せ、昨日までの学びを糧に、今の最善を一生懸命に考えてきた子どもたちと保育士の一年間の報告です。
第4講義

心をかさねて 学びの世界に

  中村隆一さん(人間発達研究所所長・立命館大学教授) 

 子どもたちが学校に入学するということは、なによりも学びを軸にした生活に入るということです。学びを軸にした生活とは、日々自分のしらなさに向き合って、自分を更新していくことになります。そのために、気持ちが心にかわって、自分自身の中で、あるいは他者との間で、心を重ねあわせていくことが大切になるのではないでしょうか。
 ここでは、その一端をみなさんと一緒に考えてみたいと思います。

第5講義

保護者とのいい関係づくり
    ――トラブルを大きくさせないために気をつけるべきこと――

  小野田正利さん(大阪大学教授)            

 学校と保護者(あるいは地域住民)の間に良好な関係がつくられにくくなったと言われて20年近くたちました。子どもたちの状況も多様で複雑化し、保護者や地域にものりしろやゆとりがなくなり、他方で先生がたも相次ぐ「教育改革」や社会からの「要請」で多忙となり、疲弊感が強まっています。若い教師の大量採用によって学校の若返りが進むことのよさがある一方で、従来から培われてきた大事なノウハウが継承されにくくなっています。そんな中で保護者から何か一言あると、それに身構えてしまうことはありませんか? 
 加えて6年前に成立し施行に入った「いじめ防止対策推進法」によって、時としてより混乱を極める事態が増え続けています。難しくなる保護者対応トラブルの際に、解決までは無理な場合があるとしても、何を基本としておくべきか、トラブルを大きくしないために何をしてはいけないか、逆に何をすべきか、について語りたいと思います。

バナースペース

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